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シネポ様、先日お知らせしたとおり日活ロマンポルノの思い出話をさせていただきます。日活が成人映画に方向転換したのが皆様ご存じのとおり1971年11月のことです。その第1回目の封切作品が白川和子の「昼下がりの情事」と小川節子の「色暦大奥秘話」ですが、残念ながらこの2作品は見ておりません。私が最初にロマンポルノを見たのは第2回目の封切の「色暦女浮世絵師」と「女高生レポート・夕子の白い胸」です。前者は小川節子、後者は片桐夕子の主演作品です。この両作品の筋はあまり覚えていませんが、とにかく女優があか抜けているというかピンク映画で見る女優群とはあきらかに違いました。それにオールカラーのせいかとにかく画面が明るかったです。その頃のピンク映画はモノクロが主流だったということもあり画面が暗いのが多かったです。 女優さんは発足当初はピンク映画界から移籍した白川和子を筆頭に小川節子、片桐夕子、田中真理、中川梨絵、梢ひとみ、宮井えりなという布陣だったと思います。少し遅れて、1960年代後半のピンク映画界で活躍していた二条朱実が加入、そしてピンク映画界から宮下順子、谷ナオミ、東てる美が移籍してきました。わたしがひいきにしていたのは時代劇専門だった小川節子でした。 ロマンポルノはピンク映画ほどではありませんが、けっこう見ていました。特によく見たのは時代劇や女侠客物でした。1973年正月に公開された「色暦大奥秘話・おんな事始め」は二条朱実扮するくノ一が出てきたりしてちょっと異質でしたので今でもよく覚えています。現代劇ではひいきの小川節子が珍しく現代劇に出た「香港慕情」が記憶に残っています。 ロマンポルノはほとんど近鉄沿線の布施日活で見ました。この頃東大阪の布施という所は映画館がたくさんあり邦洋を問わず大抵の新作映画はこの街で上映していました。東映の映画も布施の東映リオン座で見ていました。東映といえば日活ロマンポルノと同時期に東映ポルノというのを配給していました。ピンク系の独立プロ作品を東映映画として上映していたわけです。 また次回はピンク映画に戻って1980年前後の思い出話をさせていただきます。 |