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今や伝説のロマンポルノって?

ロマンポルノと他のピンク映画との違いの一番は、日活という大手の映画会社が作った成人映画ということです。
簡単に例えると、ポルシェがレーシングカーの業績が悪くなって仕方なく、軽自動車の分野にポルシェの技術力でロマンというブランド名で参入し、とんでもない軽自動車を作った、という感じでしょうか。
石原裕次郎や吉永小百合、小林旭、渡哲也などの大スターを有した日活が、一般映画の不振から1971年、成人映画の製作を始めるのですが、当然大手の映画会社だったわけですから、立派な撮影所は持っているわ、優秀なスタッフがいるわ、それまで裕次郎や吉永小百合を相手に映画を撮っていた監督がいるわという状態で、成人映画を作り始めたわけですから、そりゃ従来の低予算やゲリラ的な手法で映画を作っていたピンク映画は敵わないに決まっています。
ですので、初期の頃のロマンポルノを見ていただければお分かりになると思いますが、壮大なセットを作ってみたり、カーチェイスをやって車を何台もぶっ壊したり、はたまた時代劇を作ってみたりと、ほとんど一般映画と変わらない規模で作っています。ま、この辺が一番の違いでしょうね。
後は人材の育成ですかね。これはスタッフ、キャストとも、今の日本映画界を支えている人たちの中に、日活ロマンポルノ出身という方が凄く多いんですよ。
『おくりびと』のアカデミー賞で一躍、時の人になった滝田洋二郎監督をはじめ、森田芳光、金子修介、那須博之、周防正行、中原俊、廣木隆一、相米慎二、崔洋一、黒澤直輔…。凄いメンバーたちです。そんな彼らの、若い頃の情熱に満ちた作品がロマンポルノという作品群です。


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